2023年05月23日
マーケティング
ネーミング。いい名前を付けるのは大ヒットへの近道
ビジネスを行っていく中で、商品やサービスの名前、施設やキャラクターなど名前をつける=ネーミングが必要な機会はたくさん訪れます。
しかし「簡単に決められなかった」「つけたけどしっくりこない」「似た名前がすでにたくさんあった」など満足いくネーミングができなかったという方も多いのではないでしょうか?これはネーミングに絶対的な正解がないこと、ネーミングをするコツを知らなかったことが原因かもしれません。そもそもネーミングはロゴマークなど視覚だけでなく聴覚によって周知徹底、認知拡大を図ることで売り上げを大きく左右するだけでなく、どんな商品なのか?どんな企業なのか?まで広くマーケットに拡げ顧客の注意をひきつけるなどブランディング面の効果も無視できません。
「ネームを聞いただけでその商品やサービスがわかった気がする」 「一度耳にしたら耳に残って離れない」
もし消費者からこんな感想が聞かれたらとてつもない販促効果があったと言えるでしょう。今回は、そんな大当たりするネーミングが誰にでも簡単にできるようになるコツやヒントをご紹介いたします。
ネーミングにはコツがある
最初にも言いましたがネーミングには絶対の成功はありません。だからといって「思いつくものを適当に」では困ります。ネーミングをするうえで外せない準備として、商品・サービスの強みや違い、開発コンセプト、開発の動機や商品・サービスへの思いなどを短い単語でたくさん抽出しておきましょう。
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キーワードを組み合わせる
誰もが思いつくシンプルな手法ですが、シンプルゆえに大きなインパクトを持ったり、ピンポイントで商品のことを言い当てるものが生み出される可能性があります。ただし偶然性に左右されるうえ、シンプルであるがゆえに、センスが問われます。
例. 「ゴリラ」+「くじら」=“ゴジラ” 「Microcomputer」+「Software」=“マイクロソフト”
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外国語にしてみる
先ほど準備した「キーワード」を違った言語に翻訳してみる。日本人に比較的わかりやすい英語ではなく、フランス語、ラテン語、ドイツ語など覚えやすくて耳障りのいい単語が見つかるかもしれません。また単純に翻訳するだけでなく、強引にカタカナ英語風に聞こえる語感の単語を無理やりに作ってしまうのも面白いものが出来上がる可能性があります。
例. 「国産車を常にリードし続ける王座のしるし」×英語=“クラウン ” 「市民の車」×英語=“シビック” 「カラは辛いの訓読み、そしてムーチョは「たくさん」を意味するスペイン語。」=“カラムーチョ”
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由来のあるもの
創業者や所在地など「ヒト、モノ、場所などからの由来」するネーミング。
例. 「ブリヂストン」⇒創業者「石橋」のブリッジとストーン 「オムロン」⇒創業の地京都「御室おむろ」から
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製品・サービスの特長から
製品やサービスの持つ特長、競合との差別化、開発コンセプトなどを由来としたネーミング。
例.「いろはす」⇒意識の高いライフスタイルを指す用語である「LOHAS – lifestyles of health and sustainability」+国産の天然水1号であることからいろはの1番最初「い」 「AQUOS」⇒「AQUA(水)」と、「Quality(品質)」を組み合わせに液晶(Liquid Crystal)の持つイメージを加えたもの
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語呂合わせで覚えやすいネーミング
リズムの良さと耳にした時の心地よさと、名前から元の意味が連想できるため直感的に覚えやすいネーミング。
「GU」⇒「もっと自由に着こなそう」というメッセージから。 「キットカット」⇒「きっと勝つと」の語呂合わせにて合格祈願の期間限定商品を。
どんなネーミングを候補にしぼり込んだ場合も、実際に市場に投入する前に類似のネーミングがすでに存在していないかを調査するのは必須です。
自動車業界では、ホンダが音楽用語(プレリュード、コンチェルト、バラードなど)、トヨタが“C”で始まる単語(センチュリー、クラウン、カローラ、カムリなど)を統一感を持たせ採用してきましたが、候補のネーミングを他社にとられないように、候補の単語を先に商標登録していたことは有名なお話です。
最後に
ポイントをいくつかご紹介しましたが先に申しましたがネーミングに絶対的な正解はありません。どんなやり方、どんな発想であれできるだけたくさんのネーミング候補を上げてみてスタッフにて検討を重ねてみる。あるいは一般消費者を使った好感度調査などにより「ベストなネーミング」を見つけましょう。