2019年10月21日
2022年11月11日
グラフィックデザイン
"売れる製品カタログ"に見る7つのポイント
製品カタログは、製品がただ並んで掲載されていれば良いというものではありません。
製品カタログの出来、不出来が、製品の売上やブランドイメージを左右すると言っても過言ではないのです。 製品の価値を高め、売上につながる製品カタログを作成するためのポイントを確認していきましょう。
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ターゲットを明確にする
製品カタログは、文字通り製品のことを紹介するものですが、実際にそのカタログを手にし、製品を買ってくれる人(ターゲット)を明確にし、ターゲットに興味を持ってもらえる、購入しようと思ってもらえる内容でなければなりません。
製品を製造するみなさんから、ユーザーへ製品をお勧めする販売店様、実際に製品を手にするエンドユーザー様、それぞれに向けた情報の発信が必要です。
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ニーズをあぶり出す
カタログを手にするお客様は、何らかのニーズをお持ちです。
販売店様であれば、- 売れそうな製品が無いか?
- 売っても安心の製品なのか?
エンドユーザー様であれば、
- 今抱えている問題が解決できる製品なのか?
- この製品で可能性が広がるのか?
「格好いいカタログ」「見たこともないカタログ」に成功なし
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カタログ以外の付加価値
私たちは製品カタログをお作りするにあたり、お客様のニーズや競合を含めたマーケットの状況、進めるべき方向性など多岐にわたるヒアリングを重要視しています。
そんなヒアリング時に詳細は任せるから、「格好いいの作ってね」とか、「他で見たことないようなの作ってね」などの抽象的なご要望を頂くことがあります。
しかし、"格好の良さ"なるものが、色使いからくるものか、はたまたレイアウトからくるものか、さらに「Aさんにとって格好のいいもの」が「Bさんにとって格好いい」かどうかは保証されず、往々にしてデザインチェック時の修正変更が多くなったり、完成しても自己満足的なものになることがあるようです。
また、他社にないような"仕様"を試みる場合は、一般的な仕様の場合に比べ非常にコストがかかる場合が多かったりします。
ご要望事項は抽象的なものではなく、「〇〇のようにシンプルでわかりやすく〜」とか「イラストとパステル調の色使いで優しい感じ〜」など具体的に例を挙げながらお伝えいただく方が、ご満足度の高いカタログへの近道となります。
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伝えたい順番に階層分けする
私たちは製品カタログをお作りするにあたり、お客様のニーズや競合を含めたマーケットの状況、進めるべき方向性など多岐にわたるヒアリングを重要視しています。
情報を発信する立場として、伝えたい・アピールしたいことはたくさんあると思いますが、あれもこれも目立たせてしまうと、最も伝えたいことがぼやけてしまいます。ターゲットのニーズに対し”最も重要な情報”から目に入ってくるのが理想です。
製品の特長、スペックなど製品の仕様、製品画像、使用用途、価格など…。お客様へ伝えたい順番ごとに優先順位をつけて考えれば、掲載情報の整理が簡単になります。
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カタログのイメージと企業イメージ
カタログの持つイメージは、企業やブランドのイメージにも影響します。
例えば、"エントリーモデル中心のラインナップで、ユーザーフレンドリーなイメージ"の企業様が、"ハイエンドモデルのカタログのように専門用語満載で、メカニカルな情報"を中心に掲載されても、企業イメージとはかけ離れた印象を与えかねません。
カタログのイメージが企業やブランドのイメージと大きく違ってしまうと、企業やブランドのイメージが一貫せず競合する企業、製品に比べ訴求力に差が出ます。
製品説明の文章表現、色使いやレイアウトを含めたデザイン表現にとどまらず、カタログの形状や用紙のチョイスなど、さまざまな部分で考慮が必要でしょう。
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印刷物以外の連動で効果倍増
カタログやテレビCMを見ていても、「詳しくはWebで!」といった案内を目にすることが非常に増えました。
つまりカタログだけで情報が完結させるのではなく、掲載しきれない情報をWebで補完したり、カタログ閲覧者をさらにWebへ導くことで、製品への理解度を深めさせたり類似製品にも興味を持たせるといった、媒体連動でPR効果を高める手法が積極的に採用されているのです。
カタログが情報過多で読みにくくなるのを避けスッキリさせるだけでなく、ダウンロードや動画再生などWebにしかない機能を活用することで製品のPR効果をより高めることに成功しています。
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株式会社エスティック様
Handy2000カタログ
CADデータダウンロードページの紹介製品スペックの下部に、HP内「CADデータダウンロードサービス」アドレスを記載CADデータの積極的な活用を促しています。
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日本ニューマチック工業株式会社様
建機総合カタログ 動画紹介QRコード
記載されているQRコードをスマートフォンで読み取ることで、動画を閲覧することができます。
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競合他社のカタログを研究しよう
情報社会である今日、何らかの製品の導入を考える場合1冊のカタログだけを見て導入を決めることはありませんよね。つまり御社のカタログは、必ず競合製品のカタログたちと合わせてユーザーが目を通されています。
つまり「ウチの製品は〇〇です」という情報よりも、「競合の製品と比べてどんな優位性があるのか?」あるいは「競合には無いオリジナルな特長はこれです!」など競合を意識した表現が、結果として製品の優位性を際立て売上に繋がります。
また競合カタログには掲載されているのに、自社には掲載のない情報があればぜひ掲載を検討しましょう。
自社カタログを競合カタログより競争力があるものにするためには、ぜひ競合製品のカタログを手元に取り寄せて研究してみましょう。